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バッハ作品集(セルシェル演奏)

バッハを11弦ギターで演奏。
とにかくかつてセンセーションをまきおこした「バッハ演奏」であるに違いない。

今聞いても素晴らしい。
表現意欲はありながらも、すべてがコントロールされている。

11弦ギターの独特な響きが、古楽器を思い起こされる。なにか古の時代を思い起こさせる音色である。

おそらく、このセルシェルによるバッハは「ギターによるバッハ演奏」という範疇でくくってはいけないような気がする。リュートよりもある意味では、リュートらしい。そしてギターというよりはバッハの音楽が純粋に聴こえてくる。

スペイン発祥の楽器=ギター、というふうに考えると、やはりセゴビアなどの演奏に軍配があがるが、「音楽」というカテゴリーからみたら、あきらかにセルシェルが正当・・・。

イエペスなどと聴き比べてみるのも、「ギター」という楽器とは何か?を考えるのに役に立つ。