« これで納得!よくわかる音楽用語のはなし | メイン | 「あがり」を克服する(カトー・ハヴァシュ著) »

ヨハン・フォスティエ「ナクソス ギターリサイタル」

ナクソスの新進演奏家リサイタルシリーズ。
このCDのレパートリーがかなりマニアック。

でも、名曲ぞろい。それでも、若い人は買わないだろう。

テデスコ「プラテーロと私」より。→暇な人はセゴビアと比較を。そうすれば、フォスティエ氏の意図がよくわかる。

ポンセ「スペインのフォリアによる変奏とフーガ」→長い!(25分)ですが、これを弾いておけば、ポンセの深みが分かります。フォスティエ氏の演奏は、丁寧なニュアンスで、各変奏の雰囲気を大事にした演奏です。

アセンシオ「賛歌の組曲」→ああ、珍しい。こういう曲をコンクールとかで、弾く人がばんばん出てこないと日本のギター界は駄目になる・・・と思う。スペイン東部を代表する(?)作曲家、ビセンテ・アセンシオの傑作。ドロッとした雰囲気に感じるが、そうはいっても地中海的な「広がり」と「豊穣」を常に感じさせる作品。


テデスコ「悪魔の奇想曲」→名曲中の名曲。中途半端な長さのため(11分弱)、コンクールとかでも弾く人が少ない。残念。

こう考えてみると、意外に、皆知っている曲(&練習している曲)って、コンクール向きの長さだったりしますね。

だから、このCDの収録曲が珍しいというわけですね。

ちなみに、楽器の音はまるで、エレアコ。なんだか、気になったので、ライナーを調べてみたら、ジョージ・ローデン。もう少しクラシックギターらしい楽器を使ったほうがいいと思う。
たぶん、フォスティエ氏の音楽性からいうと、ロマニリョス?

テデスコなんかは、フレタなんかがいいかも。