音楽の霊性(ピーター・バスティアン)
読み物として面白い。1994年発行だから、かなり古い本だが、ずっと本屋には売っている。
隠れたベストセラーなのかもしれない。
最近も新装版を見かけた。
音楽のピッチ、リズムの「習得」過程を、自分の経験をもとに記述している。
この本の斬新だった点は「メンタル・ラーニング」を取り上げている点である。
絶対に早く弾けない!という心理を逆手にとり、『絶対に弾ける!』と深層心理に働きかける練習過程を経ることで、技巧的困難を克服する方法である。
現在ちょっとしたブームとなっている(いないか?)『インナーゲーム』理論にも近い考え方である。
そういう意味でも、ちょろちょろっと見返すたびに発見がある本。確かにロングセラーなのが分かる。