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2007年09月23日

パンピングナイロン(スコット・テナント)

ギターテクニックのポイント本。

なんかものすごい“現代奏法”の集大成みたいに考えられているが、おそらく「まとも」にクラシックギターを弾いている人(&教えている人)であれば、すべて周知の技術が書かれている。

この本を読んで、「え!そうなの?」という人は、おそらくかなり無理してギターを弾いているのだろうな・・・という試金石ともいえる本。

できれば、この本の中からギター奏法の基本となる“考え方”を見つけ出して欲しい。

まねしても駄目・・・ということです。

全てのクラシックギタリストにお勧め。

2006年07月31日

テルツィ「カリヨンとその他の作品集」

ベンネヌート・テルツィは最近忘れられがちな作曲家。
「カリヨン」は左手だけでメロディー(スラーを使って)・・・
右手でハーモニクス。
知る人ぞ知る名曲である。

5弦を半音下げるという変調弦曲。
やってみると意外に難しくないが、オルゴールみたいで恰好いい。
ちょっと注目を浴びたい人にはお勧め。
(録音で聴いても面白くないが・・・)

その他の作品も技巧を凝らしたものが多いが、音楽的にはシンプル。
歌心溢れる旋律の作品が多い。

この楽譜はイタリアのミラノにあるRUGGINENTI EDITOREから出版。
残念ながら定番(?)「雪のパストラーレ」は入っていない。

2006年06月04日

ミゲル・リョベートギター作品集1巻(シャントレル)

リョベートの作曲作品は意外にいい。
ここ数年、「スケルッツォ・ワルツ」なども演奏会で弾かれることも増えてきた。

ということで、シャントレルから全5巻でリョベート全集がでている。これは大昔に購入。
最近は入手困難(?)らしい。

リョベートオリジナル曲は、カタルーニャ民謡などよりも技術的に難易度が高い。
「ソルの主題による変奏曲」はスペイン伝来の旋律「フォリア」を使用。

「奇想風変奏曲」も弾いてみると、意外にいい。
ベルエポックな感じ?とでもいうのでしょうか?

リョベートの作品には、pimami運指が多用されているのが特徴。
楽譜を見て弾いてみると、リョベートってとても弾けた人だったのだな・・・と思うはずです。

2006年06月02日

ママンガキス「エロティック・ミュージック」

ギリシャの作曲家ママンガキスの曲集。
タイトルが面白い。
表題の「エロティック」は弾いてみると確かに色気がある曲。
弾き易く(楽譜が読みやすい)、運指も明確につけられているので演奏しやすい。
途中リズムが細分化されているが、全体として譜面は読みやすい。

その他、古典的な響きがする楽曲が多く収録。
個人的に「オールド・チューン」という曲がトローバっぽい「ほの暗さ」を感じてヒット。
全体的にママンガキスという人はやはりヨーロッパ的なものというよりは東洋を感じさせる作曲家。

日本人の感性には合うかもしれない。

2006年05月23日

リョベート編『シューマン・アルバム』

ついついスペインの出版社、ウニオン・ムシカル・エスパニョーラの楽譜は手がでてしまう。
ピースでばらばらにもっているのだが、まとまってリョベート編シューマン集がでているので買ってしまった。

2006年05月22日

ママンガキス「4つの組曲」

楽譜の中表紙には「ソロギターのための22の作品(4部構成)」みたいなことが英語で書いてます。

Papandreou女史のナクソス盤にも収録されている「フォークダンス組曲」も入っています。

以下4つの組曲が入っています。
「ロマンティック組曲」
「フォークダンス組曲」
「ベル・エポック組曲」
「クレタ・ルネッサンス組曲」

最後のクレタ・・・は作曲家がギリシャのクレタ島出身ということに由来しています。

この楽譜の問題点は・・・出版社も解説もギリシャ語で書かれていて解読不能・・・
後ろの方に載っているその出版社の出版リストも全てギリシャ文字・・・

曲はとってもいいです。

「フォークダンス組曲」を聴いてみたい人は以下をどうぞ。

2006年05月09日

ラック:ルネッサンスの誘惑

これは名曲!

ラックの中でも傑作である。
どっかで聴いたことあるな~とおもったら柴田杏里さんがCDに収録していた。

弾き易く、演奏効果も高い。

譜面もラックの作品としては読みやすい。
ということで、とっつきやすい作品。

ラック:バラライカ

単にタイトル買い。
ちょこっと弾いてみると、たしかにバラライカ風。

ほとんど即興風・・・でOK?

かくし芸としていいかもね。

ラック:作品集(GSP)

これもシュテファン・ラックの作品集。
ロマンティックな曲が多い印象。

ロバート・ブライトモアーに捧げられた「5つのエチュード」が、とてもシンプルでよい。
ブライトモアーらしいというか。

ミクルカに献呈の曲もあり、そういう意味でも質が良い作品集。

ロルカ讃歌も収録。(「CRY OF THE GUITAR」という題で)

ラック:ギター作品集第1巻

第2巻があるのだろうか?
ざっと見渡すと、デロデロ系の曲が多い。

「チェコの御伽噺」という曲がルネッサンスっぽくて良いな~。後ろのほうがとても面倒くさいけど。

全体的にいろんなテクニックを使っていて、むずかしめ。

2006年04月23日

マックスウェル・デイヴィス『フェアウェル・トゥ・ストロームネス』

イギリス楽壇の巨匠、マックスウェル・デイヴィスの曲。
ギターオリジナルではなくアレンジ。
編曲者はティモシー・ウォーカー。

「The Yellow Cake Revue」という語り手とピアノのための作品中のピアノ曲だそうで、それを聴いたウォーカー氏がたった2日でギター版にアレンジして演奏したという。

親しみやすいメロディーであるが、結構アレンジはむずかしめ。

結構上級者向けかも。

2006年04月22日

カルレバーロ『遺作集』

アベル・カルレバーロの作品集。ウルグアイの民族音楽をベースにした曲がほとんど。
『アイレス・デ・マランボ』という曲が良いです。
弾き易く、ギターでよく響く。

中級者~上級者のレパートリーにいいかもしれません。ちょっとしたアンコールピースにもいいかも。

ミロンガ研究にもよいかも。ということでタンゴの研究にもなります。

ポンセ ギター作品集(ホプシュトック編)

マヌエル・マリア・ポンセはクラシックギターでは有名な作曲家。
一般には「エストレリータ」で有名かもしれない。
このホップシュトック編は、ポンセの手稿譜から起こされたもの。
セゴビア編と結構違う。私は、面白い。
普通のアマチュアの方は、ふつーにセゴビア編でよいでしょうね。

全て弾いたことがあるのに、全部で「!」という変奏やら別バージョンのエンディングなどがあり、プロなら必携。

セゴビアの「センス」もよく理解できるかも。