« リョベート編『シューマン・アルバム』 | メイン | ウニオン・ムシカル・エスパニョーラの魅力 »

リョベート・ギター音楽作品集(ロレンツォ・ミケーリ演奏)

おなじみナクソス盤。
リョベートの作品をまとめて聴ける貴重な一枚。

リョベートというギタリストはいわば、“印象派”のギタリスト。
作曲作品にかなりモダンな和製がさりげなく使われている。
ギターの音色の面でも各弦に固有のトーンを意識して使った。

そいう意味でみると、このミケーリ氏の音色にギター本来の色気は乏しい。

だが、リョベートの作品をまとめて聴けるという点、しかも安価という点においては良い。

「Respueta」はある意味、ギターの限界を超越した曲。うまく弾ければ凄い。
コンクールとかにもいいかもしれない。

「Romanza」はそれと比較するとターレガ風に聴こえる。

リョベート作風を作曲年代とともに感じると、面白い。
19世紀末~20世紀初頭にどのような音楽の審美眼が変化したか、なんとなく理解できる。