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「ミケランジェリ ある天才との綱渡り」(アルファベータ)

天才ピアニスト、ミケランジェリ・・・についての本。
大学時代、ミケランジェリのドビュッシー、良く聴きました。
「なんか変な音(倍音)が聴こえるな~」と思って。

そんな彼のことについて書いた本がこれ。
153ページあたりの、アンドレ・ゲルトラー教授のヴァイオリンメソッドの話が参考になった。
1960年代に活躍した名教授だそうで、この先生のクラスに入ると、その生徒は数ヶ月間それまでのレパートリーを弾くことを許されなかったそうである。

その数ヶ月間、基礎的な右手、左手の訓練のみに集中させる。

その後、フォームが安定した時点で、やっと曲だそうな。
遠回りだけど、正しい教育法だと思う。

まったく、ミケランジェリとは関係ない部分が印象に残った本でした。