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聴かせる演奏を目指せ!表現法講座フレーズの見つけ方のルールフレーズの始まりと終わりを見つけるフレーズには始まりと終わりがあります。では、このフレーズの始点と終点を見つけるにはどうしたらいいのでしょうか? この文ではこの見つけ方のコツを紹介します。 強起と弱起(アウフタクト)フレーズの始まりと終わりを見つける重要なヒントがその曲が第1拍目で始まっているか、否かです。 第1拍目で始まっているのを強起、第1拍目以外で始まっているものを弱起(アウフタクト)の曲といいます。 中学校の音楽の授業で4拍子は「強・弱・中強・弱」、3拍子は「強・弱・弱」と習った記憶がある方もいる でしょう。1拍目は「強拍」で、そこから始まる曲を「強起」の曲、それ以外は弱拍から始まるので「弱起」 の曲と呼ぶのです。ここで勘違いしてほしくないのは、この上の「強、弱」というのは「音量や大小やアクセントの有無」ではない、 ということです。私はこれを「誤訳」であると考えています。基本的に、「強拍」という概念も無視していい と思います。1拍目を「アクセントをつけて強く弾け!」と指導している音楽教師もまだ多いかもしれません が、それは「強拍」という日本語から受けたイメージに由来するものであると思います。この「強い、弱い」 のイメージがしっくりこないのか、最近の若手音楽家でしっかりと勉強した人ならば、「アウフタクト」 という言葉を使っていることが多いようです。また、強起の曲にも必ずアウフタクトがあるので(たとえば 4拍子の4拍目は必ず次の1拍目へのアウフタクトとなっている)、この日本語訳は採用しにくいと思います。 アウフタクトが大事です!アウフタクトの曲は、そのフレーズもアウフタクトで始まることが多いのです。つまり曲が第1拍目以外で始まっていれば、つづく次のフレーズもそれと同じ拍目で始まっていることが 多いということです。つまりフレーズの始まりを探すにはまず、その曲が何拍目から始まっているのかを しっかりと頭にいれておくことが大切なのです。 アウフタクトの研究課題「魔笛の主題による変奏曲」私はやはりギタリストで、この文を読んでいる方もギター関係者が多いと思いますので、例にフェルナンド ・ソルの「魔笛の主題による変奏曲」をあげてみたいと思います。ちなみに主題からとりあげます。あと、 面倒くさいので嬰音など省略しますのであしからず。まずは2拍目裏からシラと付点のリズムではじまります。 それが「シーラソッソッソッソシーラ」が第1フレーズ、それからまた2拍目裏から「ラーソファッファッ ファッファファ(ダブルシャープ)―ソ」が第2フレーズです。そして又2拍目裏から「ソーラシッシッシ ッシ・・・」と締めのフレーズが始まり、繰り返し記号の前の2拍目表で終わり。なーんだ、それだけ?と思われた方も多いと思います。ですが、このことを他の全ての曲に応用できているか どうかが大切です。普段レッスンに用いている練習曲などでもこのルールを応用してみてください。 カルッリ、ソル、ジュリアーニなどの古典期の作曲家であれば、このフレーズ探しのルールが多いに利用でき るはずです。このことは私が現場でのレッスンで実証しています。基本的な練習曲、古典作品などでは「あれも これも!」という感じで、フレーズの切れ目を探すのに非常に役立つことの多いルールです。 というよりは、このコツはあまりにも「はっきりしすぎていて」やっている人はやっている、応用していない 人はまったく使っていないテクニックであると思います。 112の法則これも伝統的に音楽家の間で伝承されてきたフレーズ探しのコツのひとつです。ギター界では特別な呼び名は ないようですが、合唱の世界などで「112の法則」などと呼ばれるルールがあります。これは小節数1:1:2の比でフレージングできるとする法則です。さらに大きく概念を広げて、 1:1:2の比で各フレーズが存在すると考えることもできます。特に古典作品では、 この法則がきれいにはまる場合が多いです。これは、一口にいえば「フレーズのまとまりは1+1+2 の単位でできている」という事になります。上記の魔笛で第1フレーズは2小節、第2フレーズは2小節、 そして最終フレーズは4小節でできていたのはお気づきですか? この最終フレーズを2小節+2小節とわけることは音のつながりとして不自然であることは誰にでも 分かると思います。このようにこの原則は「かなりの割合で」応用できます。カルッリなどの簡単な 練習曲からソルなどのソナタまで、主に古典でこのルールはひとつの指針となります。 フレーズがどこで切れるか迷ったときや、全体の形がすっきりしないとき、 「2小節+2小節+4小節」なり「4小節+4小節+8小節」なりで区切りをいれてみると、 フレーズがはっきりとすることが多いのです。迷ったときにはこのルールを思いだしてみてください。 ギター界ではほとんどしられていないルールです。活用あれ。
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