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葦と泥(ブラスコ・イバーニェス)

岩波文庫絶版本。
スペインの作家、ブラスコ・イバーニェスの作品。
人間ドラマを描いたら、超一流のイバーニェス。

イバーニェスは闘牛士を描いた「血と砂」の原作者として有名かもしれない。

この「葦と泥」の舞台はバレンシア。「沼地のイメージ」が、一般の方が思われるスペインのイメージを覆す。
そういう意味で、是非読んでほしい一冊だが・・・。

このようにスペイン=南スペイン(アンダルシア)というイメージを覆すものは一般には好まれない。
画家でいうとアントニオ・ロペスやタピエスもあまり一般には“スペイン性”が感受しにくい。
でも、スペインで暮らしてみると、上記2名の作品には明らかにスペインの空気感が漂っているのが理解できるだろう。

と、話はすこし脱線した。


で、この文庫だが、おそらく岩波絶版のなかでもプレミアが結構ついている。
私が持っているのは1978年版。それ以降記憶が正しければ出ていないはず。

1000円くらいなら出しても損はない。